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Fientaの成功事例: より公平なチケット販売プラットフォームを築く

競争の激しいチケット市場において、Fienta は透明な料金設定、親身なカスタマーサポート、そしてセルフサービス型プラットフォームによって、強く持続可能な事業を築けることを示してきました。Äripäev のラジオ番組「Fast and Furious」では、Fienta の創業者兼 CEO の René Lasseron と COO の Liina Amon が、会社の歩み、価値観、長期的なビジョンを語りました。

必要性と情熱から生まれたプラットフォーム

Fienta の物語は、クリエイティブ業界の人々が抱える課題から始まりました。チームにはミュージシャンやイベント主催者が多く、小規模イベントのチケット販売がどれほど難しいかを自ら体験していました。そこで彼らは、主催者である自分たち自身が本当に使いたいと思えるプラットフォームをつくったのです。もともとは友人や知人のニーズに応えるために作られたチケット販売ソフトウェアでしたが、やがてそれ以上の存在へと成長していきました。

強い価値観と公平な料金設定

Fienta の最も明確な差別化ポイントのひとつは、他社では一般的であっても、購入者が決済時に追加手数料を支払わないことです。この判断はビジネス理論よりも原則に基づいています。René は「チケットが15ユーロなら、レジで16.50ユーロになるべきではない」と語ります。代わりにサービス手数料は主催者が負担し、透明で予測しやすいコストとして扱えるようにしています。

完全なセルフサービスと外部資本なしの成長

Fienta はセルフサービスモデルを基盤にしています。主催者はアカウントを作成し、イベントを追加すれば、すぐにチケット販売を始められます。これは国際展開において大きな強みとなっており、ユーザーはシンプルさ、使いやすさ、すぐに始められる点を高く評価しています。

Fienta は外部投資を受けずに成長してきました。創業初期には、創業メンバーが自分たちの貯蓄を使い、あらゆることを自分たちで担っていました。その結果、ユーザー体験とプロダクト品質への強いこだわりを保ちながら、着実に拡大するプラットフォームが生まれました。

顧客中心の姿勢と口コミによる成長

Fienta のチームは小規模ですが、非常に深く顧客に関わっています。大口顧客でも小規模な主催者でも、一社一社に対して丁寧な対応を行っています。その結果、会社の成長の多くは積極的な営業ではなく紹介によって生まれてきました。大きなマーケティング予算に頼るのではなく、限られたリソースを慎重かつ意図的に使っています。

シンプルさとローカライズによるグローバル展開

Fienta のチケットは、日本、アイスランド、バルバドス、アゾレス諸島を含む70か国以上で販売されています。新しい顧客の多くは、Google 検索や、すでに利用した人からの紹介を通じて Fienta を知ります。

国際的な成長を支えているのがローカライズです。Fienta は約30言語、複数の通貨、各地域に合った決済方法に対応しています。現在も新しい市場を探っており、たとえばケニアなど長期的な成長が期待できる東アフリカ市場にも注目しています。

柔軟な働き方と強いチームカルチャー

Fienta には物理的なオフィスがなく、チーム全員がリモートで働いています。これは意図的な選択であり、将来的に国際的な人材を採用しやすくする狙いもあります。信頼と柔軟性はカルチャーの中心です。仕事は運動や散歩から始めてもよく、必要に応じて夜に続けることもできます。この働き方は、ウェルビーイングを支え、燃え尽きの軽減にも役立っています。

技術的課題と文化的な違いへの対応

国際市場で事業を行うには、文化の違いに対する感度が欠かせません。たとえば、ある国ではメールより電話でのやり取りを好む人がいます。Fienta はそうした違いに合わせて対応しています。同時に、プラットフォームの成長に伴い、決済詐欺、技術的なスケーラビリティ、ローカライズにも常に目を向ける必要があります。

ゆっくり開発し、速く成長する

Fienta は意識的に「ゆっくり開発する」戦略を取ってきました。流行を追うのではなく、顧客が本当に必要としているものに常に焦点を当ててきたのです。慎重な優先順位づけと継続的なフィードバックが、人に勧めたくなるプロダクトを形づくってきました。その慎重な歩みの一方で、近年の Fienta の売上と利益は大きく伸びています。

ビジョン: 購入者手数料ゼロと、ヨーロッパで第2の選択肢へ

Fienta は、購入者から追加手数料をなくし、透明性を標準にすることで、チケット販売をより公平にしたいと考えています。長期的な目標は、Eventbrite に次いでヨーロッパで2番目に選ばれるチケット販売サービスになることです。同時に、成長を支えてきた働き方、チームスピリット、そして個別対応の姿勢は守り続けたいと考えています。

Fienta は、価値観を軸にした姿勢、実用的なテクノロジー、そして丁寧なコミュニケーションによって、外部投資や従来型オフィスなしでも国際企業を育てられることを示しています。

元のインタビューはエストニア語で、Äripäev の『Fast and Furious』ラジオ番組